無常の世界

無常の世界   

 

 

 

『無常の世界』
2013年2月17日発行
著者 Raja Ratna Sthapit
 

 

表紙をクリックするとはじめにと第一章を読むことができます

 

かけがえのない人を亡くした、すべての人へ

東日本大震災が発生したとき、故郷のカトマンドゥから父が国際電話をかけてきてくれました。

「たいせつな人を亡くした人たちは、どれほど辛い気持ちだろう・・・できることがあればいいが・・・」と被災した人びとを父が心配していたことが、いまも心に残っています。しかし、それから一年も経たない2012年の冬に、その父と永遠の別れを迎えることになるとは思ってもいませんでした。

父のことを私は心から尊敬していました。かけがえのない父を亡くした悲しみは深く、永遠に立ち直ることができないのではないかと思うほどでした。しかし、いつ何が起きるのか誰もわからない無常の世界に生きる私たちは、起きたすべてのことを受け取り、前向きに歩むしかないのです。

『無常の世界』は亡き父の思いを受けとめて、東日本大震災の被災地はじめ、かけがえのない人を亡くした多くの方にDana(ダーナ/布施)として届けたいと願うものです。

(ご希望の方に本をお贈りします。メール件名を「無常の世界希望」としてccm★crossculture.jp.net宛ご連絡ください。メールアドレスの★を@に変えてください)

 

ダンマ・ダーナ

ダーナ(Dana)とは日本語で「布施」のことです。

ネパールでは誰かに役立つように自分のものをあげたりすることもダーナといい、日常的に使われることばです。簡潔にいえば、自分自身がもっているものを「あげる」ことです。

「執着」する心から解放するために、仏教ではダーナをたいせつにしています。ダーナをするときは心の状態がとても重要です。あげたことに対して利益や見返りを求めず、相手や社会がよくなることを熟慮して「あげる」-これが、ほんとうのダーナです。

ダンマ(Dhamma)は、宗教あるいは自然法(The law of nature)という意味もあります。ネパールでは、家族や親しい人を亡くしたときに仏教の教えや僧侶の本をつくって配ることがあります。これを「ダンマ・ダーナ(法の布施)」といいます。本を通じて誰かによい影響があると、功徳を積むといわれます。

『無常の世界』はダンマ・ダーナとして著したものです。